山口晃に惹かれまくっている
- 作者: 山口晃
- 出版社/メーカー: 羽鳥書店
- 発売日: 2009/08/01
- メディア: 単行本
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山口晃『すゞしろ日記』
図書館で借りて読んだのだが、これはいずれ購入して家の本棚に置きたい。そう思わせられた本だった。
山口晃さん、といえば画家、現代美術家として知られているお方だ。そんなに美術や芸術という類のものに造詣が深くない僕でも知っている。
この『すゞしろ日記』という本は、帯で「山口晃のエッセー漫画」と謳われている。日々の雑感やくだらないことを書きながら4コマ漫画のように絵を描いている本、と粗雑に説明するとこんな感じだろうか。
『すゞしろ日記』を図書館で借りたきっかけ
以前、ほぼ日刊イトイ新聞で山口氏の特集を読んだ。
「技術とは、なぜ、磨かれなければならないか。」というインタビュー記事。僕は山口氏の姿を見るのも、話している言葉を見るのも初めてだった。
この記事を読むまでは、あの緻密に描かれた大和絵のような作品を描いた人だという認識でしかなかった。
僕はこの特集を読んで、まず日本語の上手な人だなという印象を受けた。言語化しにくいモノを、とても分かりやすい言葉に落とし込んで丁寧に表現していた。その言語感覚に僕はとても感銘をうけたのだった。
そして、この人の語る日本語をもっと読んでみたいと思い、すぐにググった。
そうして検索に引っかかったのが、「汚れたくなければフロに入るな!?心地よく過ごすための作法指南」というお風呂に関するコラムだった。
これを読んでみると、やはりおもしろい。もう山口氏に興味津々である。
そして、近所の図書館で『すゞしろ日記』をリクエストし、他の図書館から取り寄せてもらった。
山口晃の魅力
ぜひ、この『すゞしろ日記』を読んでもらいたい。
本の中で、山口氏のゆらりとしながらそれでいて芯はしっかりしているような人柄が垣間見られる。とても好きだ。僕はコラムを読んだり、本を読んだりするなかで「水」のような人だなと思った。なんだか透明感があって、ゆらゆら~っとしているのに存在感がある。もう一度言う、とても好きだ。
本の中では「カミさん」と表現されている奥様とのやり取りがとても愛らしい。山口氏だけでなく、奥様のキャラクターもとても魅力的で、さらに奥様の描く絵もかわいくてすごく良い。あのような夫婦の関係性というのは、素敵だなと思う。
いろいろとここが良いよね、あそこが良いよね、と喋りたいので是非あなたにも読んでほしい。
山口氏の日本語に感化された風にいえば、すごく「シヤワセ」な本だった。
- 作者: 山口晃
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2004/10
- メディア: ペーパーバック
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